心を甦らせた旗
カウンセラーという仕事柄、私は多くの不登校の子どもたちと関わってきましたが、その中でも印象に残っているのは、旗が元気にしてくれた小学4年生の女の子のことです。
転校以来、クラスに馴染めず不登校となり、私の勤務する相談室に来談しては一緒に絵を描く日々。
ですが、その子は本当に絵が上手で、そして、何よりも、絵を描くのが大好きだったのです。
学校の先生とご相談して、運動会の大きな旗をその子にデザインしてもらうことになりました。
なかなか学校には出られなかったその子ですが、相談室で一生懸命にデザインしてくれた旗には、大きな鳥が青空に逞しい羽を広げる大迫力の絵が踊っていました。
運動会の日、大きな鳥が描かれるにふさわしい巨大な旗が運動場に舞った時、女の子の瞳もキラキラと輝いていたことを今も忘れることはできません。
そして、その日から、少しずつ学校へと戻りはじめ、今では、もうすっかり元気に通学しています。
彼女の心を甦らせてくれた旗に、今も感謝の思いでいっぱいです。